胃腸の弱い子用キャットフード
胃腸の弱い猫は、柔らかい便をする傾向があります。
そのため、胃腸の弱い子用キャットフードは消化の良さを第一に作られ、腸内への刺激を低減するために、タンパク源として、発酵を最小限に抑え、消化吸収に優れた加水分解タンパクや超消化性タンパクなどを配合しています。
腸内環境を整えるためには、善玉菌を理想的な状態に保つために、フラクトオリゴ糖やビートパルプなどの成分が使われます。
また、胃腸にかかる負担を軽減するために、フードを高エネルギー密度に調整し、食事の量が少なくても十分な栄養分が摂れるように調整されています。
下痢や嘔吐時に失われやすいビタミン類やカリウムも増強されています。
そのような状態で低下しがちな食欲を促進するために、嗜好性を高める工夫もされたフードがあります。
数種類の形状をミックスし、フレーバーを加えることにより、食いつきをよくしています。
胃腸の弱い猫は、状態が悪いと、血や粘膜が混じった便をすることもあります。
水分も十分に吸収できていないということですから、水分補給も重要です。
同じように消化の良いウェットフードがあれば、併用すると、水分補給にもなります。
軟便や下痢の場合、病院を受診して病気ではなく、体質的なもの、あるいは、現在の健康状態によるものということが確認できていれば、処方された胃腸の弱い子用キャットフードは継続しましょう。
薬ではありませんから、数日で効果があるというものではありません。
下痢をしたり、何度もトイレに行く姿を見るとかわいそうなものですが、短期間でフードを変えることは、逆に新たな刺激を与えることになりますので、症状を悪化させる原因にもなります。
消化器官や腸内環境が改善されることにより、症状も収まりますので、状態が悪化しない限り続ける必要があります。
個体差がありますので、1か月、2か月、あるいは、それ以上かかるかもしれませんが、継続することが大切です。
常に医師と相談しながら対応しましょう。