全年齢用キャットフード
全年齢用キャットフードは、子猫から高齢猫まで1種類のフードで対応でき飼い主にとっては非常に便利なものです。
まだ、歯の生えそろわない子猫にはミルクで柔らかくして離乳食として与えることができます。
歯の弱った高齢猫にはお湯で柔らかくして与えることもできます。
年齢ごとに必要なエネルギーが違っても、与えるフードの量を増減することで調整できます。
全年齢に対応するため、素材も厳選され、添加物の少ない高品質なものが多いようです。
したがって、栄養管理も容易になります。
多頭飼いで、年齢の幅があっても、1種類のフードで対応できるので、年齢ごとに違ったフードを用意する手間がかかりません。
また、猫の数が多いとフードの取り合いがあるものですが、取り合いをしても同じフードであれば、何もする必要がありません。
しかし、いいことばかりではありません。
健康状態による個別のケアは、他のフードを利用する場合と同じように必要になります。
腎臓病の猫には腎臓病対応のフード、肝臓病の猫には肝臓病対応のフードというように、別のフードが必要になります。
とくに、高齢の猫になれば、腎臓の機能は確実に落ちていきますので、高タンパクの全年齢用キャットフードは適していないということになります。
猫の健康状態で早晩変更する必要があります。
カロリーを多くしなければいけない妊娠中の母猫は、内臓が圧迫されるために多くは食べられませんから、高カロリー食に変えなければいけません。
授乳中の母猫もお乳のために高カロリー食は必要です。
結局、全年齢用といっても、健康な状態であることが前提になります。
全年齢に対応するために高品質ということは健康面ではいいのですが、高品質なだけに、プレミアムキャットフードとして、価格はかなり高めになります。
一般のフードの3倍ほどから10倍ほどの高額になります。
年齢ごとに一般のキャットフードを選ぶのか、品質を重視して全年齢用キャットフードを選ぶのかは、飼い主の価値観次第ということです。