キャットフードの製造方法
ドライキャットフードは、肉粉や穀物などの原材料を粉砕し、混ぜ合わせます。
粉砕により原材料を同じ大きさにすることで、水が絡まりやすく、加熱処理もしやすく、消化にも良くなります。
複数の原材料が入りますので、均一になるように混ぜ合わせます。
この過程では澱粉のゼラチン化も促進されますので、混合が充分でないと、必須栄養素の不均一や製品のばらつきが生じます。
次に添加物や水を加え、フードの生地を作ります。
生地は押出成形機に入れられ、殺菌と栄養成分を低下させる酵素の働きを抑えるために、加熱・加圧されます。
ここでは加熱・加圧・成型・切断が一連の流れとして行われますので、加熱により失われる栄養成分は、事前に多めに添加されます。
原材料は機械から押し出されてくるとき、ドライフードの形にカットされます。
この時の温度は100~200度、含有水分量23~27%程度です。
排出されるときに水分が膨張し、フードが膨らみ、私たちが製品として見る多孔性の形状を作ります。
形の出来上がったフードは乾燥され、水分を10%程度まで低減していきます。
まだ温かいフードに猫に必要な栄養素を塗布します。
原材料には一部の栄養素しか含まれておらず、加熱や乾燥の工程で失われることもあり、形成後に必要な栄養素や嗜好性を高めるための油脂・タンパク質加水分解物を塗布します。
最後にカビや細菌が繁殖しないように一定の温度まで冷却し、充てん・包装となります。
ウェットフードは、魚が原材料の場合は、洗浄後、頭や内臓を取り除き解体され、蒸し煮されます。
その後、皮や中骨を除去し、原料を粉砕し、その他の栄養素を加え、混ぜ合わせます。
混ぜ合わせられたフードは、自動計量され、缶に詰められます。
缶を密閉する前に、味や香り、栄養素の変質を防ぐために脱気し、密閉されます。
脱気することにより、空気や水、バクテリアの侵入を防ぎ、変質を防ぐことができます。
密閉された缶詰は加熱殺菌後、冷却され、出荷できる状態になります。